とあるテレビ番組にて、「100万円を支払う代わりにテレビ番組に出演させてあげよう」というものが放映された。
本来ならありえない話なのだけど、ドッキリ企画のため結果オーライとなったようだ。
チャンスを掴んだ?との見方もあるが、私は詐欺を助長するように思えてならない。
ドッキリ企画は本人には知らされない
そもそもテレビ番組のドッキリ企画は、本人には筋書きを知らさないのがセオリーだ。
つまり、騙される本人以外は、事前に筋書きを知らされているのだ。
そうでないと、ドッキリでした!のあとの新鮮なリアクションが得られない。
ドッキリ企画は1970年代あたりから連綿と続いているコンテンツである。
今回の場合は「100万円を支払う代わりにテレビ番組に出演させてあげよう」というものだ。
普通はこういうことはあり得ない。
100万円を支払った後には、お金を受け取った側は姿を消すことが大半だ。
もしくは破産手続きによって、「返金できません」となるパターンである。
投資関連の詐欺でよく見かけるので、既視感を覚える方もいるかもしれない。
チャンスを掴んだ?さて、それはどうかな?
結果的にタレントは番組に出演を果たし、知名度を高めることに成功した。
これだけ見れば、ほっこりした「いい話」として捉える人も少なくないだろう。
あくまでも推測でしかないが、所属事務所にも筋書きが伝わっているはずだ。
そうでないと、100万円なんて支払うわけがない。
そんなのにお金を出せるわけがないでしょうが!と一喝されて終わりである。
知らぬは本人ばかりなり…なのだ。
そうでないと新鮮なリアクション映像が得られないのである。
穿った見方をすれば、始めから当該タレントを売り出すための流れとも言える。
いわゆる”出来レース”というやつだ。
詐欺を助長することにつながるのではないだろうか
世の中には「オーディション詐欺」というものが存在する。
アイドルやミュージシャンに憧れる若者たちをターゲットにしたものだ。
30代から40代の方を対象にしたものも見受けられる。
オーディション詐欺は、騙された側も気づかないことが多い。
オーディションには合格しなかったけど、あなたは有望なのでレッスンを受けてみませんか?と持ちかけられる。
実際にオーディションに合格する人がいるかどうかは不明だ。
つまり、お金を払ってくれる”練習生”を集めるのがオーディション詐欺である。
練習生からスターが生まれることはほとんどない。
辞めない限りはず~っと練習生なのだ。
練習生を続けていくうちに、CDなどの音源を作りませんか?と持ちかけられる。
そのために◯◯万円を用意してください…というやつだ。
CDなどの音源といっても、インディーズなので、本人の手売りが基本である。
友人が多かったりSNSのフォロワーが多い方なら、相応に売り上げることもできるかもしれない。
あえて詐欺と銘打ったが、実際には詐欺ではないのだ。
ちなみに最初に◯◯万円を支払ってください!というのも少なくない。
ひどいものになると、勧誘側に回されるパターンも存在する。
そう、マルチ商法のような形だ。
最初に◯◯万円を支払って所属(?)の形となるが、実際には次のカモを探すための行動で時間を費やすことになる。
アイドルやミュージシャンを目指していたはずなのに、ライブなどの音楽活動を全然していない…ことにもなりかねない。
カモが見つけられなければ、上司(?)より罵詈雑言を浴びせられる可能性もある。
俺は(私は)いったい何をやっているんだろう…と気づいた時点で辞めるだろうけど、最初に支払った◯◯万円は返金されない。
貯金を切り崩したのであれば、まだ救いがあるだろうけど、貸金業者から借りた場合には、完済まで粛々と支払い続けることになる。
まとめ
仕事で最初にお金を支払うことはあり得ません。
そんなオカルトありえません。
詐欺に遭わないためには、詐欺に対する見識を高めておくことが重要だ。
テレビ番組は娯楽として楽しめばよろしい。
くれぐれも真に受けないことだ。
どうか健全な猜疑心を育んでいただきたい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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